ED治療薬の使用で肺水腫の痰が改善する

ED治療薬は日本では主に、クエン酸シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィルの3種類が使用されています。これらは全て同じ作用機序に基づきEDを改善します。詳細に説明すると、これらはホスホジエステラーゼVという酵素を阻害します。そのホスホジエステラーゼVというのはサイクリックGMPという血管を拡張させる効果のある分子を分解するのを手助けします。つまり、ホスホジエステラーゼVを阻害することにより、血管は拡張します。陰茎部の血管が拡張すると血流量が増加し、勃起を引き起こします。このような理由からED治療薬として有効性を示すのです。
一方で、ED治療薬は陰茎部だけでなく、他の組織の血管も拡張することから、他の疾患にも応用が期待されます。実際にクエン酸シルデナフィルとタダラフィルは肺動脈性肺高血圧症の治療に使用されています。肺動脈性肺高血圧症は、肺の末梢動脈の狭窄により、肺組織の血管内圧が高まり、結果、血液成分の一部が肺実質に染み出し、肺水腫等を引き起こします。肺水腫ではピンク色の泡状の痰が出るのが1つの特徴です。クエン酸シルデナフィル、およびタダラフィルはこの肺末梢動脈を拡張させることで、血流を改善し、そこにかかる血液の圧力を緩和することで、肺動脈性肺高血圧症を改善します。結果として、肺水腫、ピンク色の泡状の痰が出るのも抑える効果があるのです。
肺動脈性肺高血圧症に使われる場合の薬剤は、クエン酸シルデナフィルはレバチオ、タダラフィルはアドシルカという名前で商品化されています。EDに使用する場合の用量とは異なり、クエン酸シルデナフィルは1回20mgを1日3回服用、タダラフィルは1回40mgを1日1回服用することとなっている。

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